2025/12/02

テクノロジー

AWS re:Invent 2025 に向けたセッション選定と準備

この記事の目次

    本記事は【Advent Calendar 2025】の2日目の記事です。

    クラウドインテグレーション統括部 クラウドエンジニアリング部 エンジニアリング3課のO.K.です。マイナビに入社して約1年半ほど経過し、現在は AWS Organizations 周りの統制を担当しています。

    概要

    2025年9月頃から AWS re:Invent の参加に向けて準備を進めていました。マイナビとしての参加はおそらく3回目になりますが、「初参加 + クラウドエンジニア目線」で準備したことなどをまとめてみます。
    セッションの参加に向け考慮すべきことや、事前に準備していることなどを記載します。

    セッション予約

    事前情報

    セッション数

    2564 セッション(多!セッション予約開始時は1500件ほどだった気がします)
    ※画像は 11/13 時点のもの

    会場全体

    Encore Las Vegas/Wynn Las Vegas と最南端の Mandalay Bay Resort and Casino の間で、 約 3 マイル ≒ 4.8 km(遠!

    思った以上に難しいスケジュール登録

    規模感は分かったのですが、公式サイトから気になるセッションを検索・予約をしていくと、中々都合が悪くなってしまいます。

    例えば

    • 気になるセッションの時間帯が重なる
    • 中途半端に空いた時間ができる
    • 会場移動を考慮しづらい

    といった具合です。うまいことフィルターを活用し、頑張れば調整できるのですが、中々難しい。
    セッションの中には早期に予約しないとすぐに埋まってしまうものがあるので、早めに暫定スケジュールを組んでしまいたいところでした。

    そんな時に出会ったのが

    AWS re:Invent Planner 2025 ※AWS 公式のツールではないです

    どのようなことができるか

    公式サイトと同様、左側のナビゲーションバー的な箇所でセッションをフィルタリングすることができるのですが、特に便利だったのが時間指定です。

    公式でフィルタできる情報に加え、特定の時間でどういったセッションがあるのか調べることができます。例えば以下のように設定すると

    1. Level:300 -Advanced
    2. Type:Bulders'session
    3. Day:Monday (12/1)
    4. Time:開始時間:8:00 以降、終了時間:13:00 前
    5. Venue:Mondalay Bay

    出てくるセッションは以下のような感じになります。

    Venue and Day/Time
    Monday @ Mandalay Bay | Level 2 South | Oceanside C | Content Hub | Builders' Session 2
    10:30 - 11:30

    指定通りのセッションになっていますね。
    この調子で気になるセッションを埋めていくと…

    12/1 は一つの会場(Mandalay Bay はオレンジ色)でセッションスケジュールを立てることができました。お昼は Mandalay Bay 会場の昼食を楽しみつつ、ブースを見て回りながら雰囲気を堪能できそうです。
    ※ 初日は参加メンバー全員が同じ会場で行動してみようと決めていました。(午後の Game Day に全員で参加するため)

    事前に準備していたため、メンバー全員がセッション予約開始と同時(10/15 AM2:00)に気になるセッションを予約できました!

    セッション参加に向けた準備

    参加する主なセッション

    私が参加しようと思っているセッションは大体こんな感じになりました。

    1. Kiro
    2. AWS Bedrock, Amazon Q Developer の活用(開発~運用、インシデント分析)
    3. モダンな CI/CD(ゲーム形式)

    8, 9割は AI が関連するセッションといった感じです。個人的にも意識して選びましたが、全体的に AI 関連のセッションがかなり多いです。
    恥ずかしながら、私はまだまだ AI を活用した経験が少なく、Amazon Q Developer や Bedrock を活かしきれていないと思っていたので、このようなセッションを重点的に学ぼうと思いました。

    Kiro

    数か月前から話題になっている AWS が開発した統合開発環境(IDE)です。VScode に似た UI で、AIが標準で統合されています。(Cursor と似ていますね)
    個人的には仕様駆動型開発を前提に作られているのがめちゃくちゃ好きになりまして、プライベートではこのエディタに移行しようと思っています。

    仕様駆動型

    ドキュメントベースで「何を作るのか」を明確にし、出来上がった要件、設計に従って AI が機械的にタスクを実行してくれます。
    これがかなり良さそうだと思っています。例えば

    1. Kiro に伝えるための「AWS のインフラ構築に関するテンプレート」を社内で用意
    2. テンプレートを渡して requirements.md​を作成
    3. 設計となる design.md​ を作成:2⇔3 でいい感じに調整
    4. tasks.md​ のタスク実行

    みたいな感じで行けそうかなと。Kiro は AWS が開発してますし、親和性はかなり高い…はず!

    https://kiro.dev/

    AWS Bedrock

    Bedrock に登録されている汎用的なモデルを API で呼び出すといった形で使用することはありましたが、 RAG 構成を実装したりしたことはなかったため勉強しておくことにしました。下記の書籍を読み進める中で参考になる情報はたくさんありましたが、AWS で構築する RAG 構成を簡単に紹介します。

    Knowledge bases (RAG)

    細かい説明は割愛しますが、要するに「社内文書などの情報を LLM に与えて回答させる」といった構成の一つです。
    具体的な処理の流れとしては以下のような感じです。

    1. S3 から社内文書を読み込み、埋め込みモデルがベクトルに変換してベクトルDBに保存
    2. ユーザーの質問を埋め込みモデルがベクトルに変換、ベクトルDBの中で近い内容(ベクトルの類似性を評価)があるか検索
    3. 検索結果を LLM に渡す
    4. LLM がユーザーにレスポンスを返す

    「細かいことはよく分からない!」といった場合にも、緑色の枠の部分を1つのLLMとして考えることで、シンプルにS3から社内文書を参照して回答しているように見えます。

    まとめ

    今回は初参加目線のセッション選びと、その事前準備についてまとめてみました。その他にも、参加するセッション (Game Day) のモダンな CI/CD 構成について事前予想を立ててみたり、ツアー会社とのやり取りや社内調整、さらには英語を勉強し直したり等々…
    色々書きたいことはあるのですが、大分長くなりそうなので以上にしようかなと思います。

    イベント告知

    12月23日にイベントを開催します!申し込みはこちらから▼

    https://mynaviit.connpass.com/event/376769

    ※本記事は2025年12月時点の情報です。

    著者:マイナビエンジニアブログ編集部