マイナビTechNight#3『マイナビ学生の窓口 半内製化の取り組みを振り返る』柴垣 元明さん

この記事の目次
こんにちは、マイナビエンジニアブログ編集部です。
マイナビでは定期的にエンジニア向けミートアップイベント マイナビ Tech Night を実施しています。
11月に開催した本イベントの第3回目の発表内容を、登壇者ごとに記事化していこうと思います。
今回は、大学生向けメディア マイナビ学生の窓口( https://gakumado.mynavi.jp )のシステム部門マネージャー、サーバーサイドエンジニアである柴垣さんの『マイナビ学生の窓口 半内製化の取り組みを振り返る』についての記事です。
※本記事は、発表内容を書き起こしたものです。
登壇者
柴垣 元明(しばがき もとあき)さん
学生の窓口のマネージャー、サーバーサイドエンジニア/2018年入社
今回お話しする内容は、発表された以下の3点についてです。
- ライフスタイルメディアについて
- 半内製化の良いところ、改善すべきところ
- 改善すべき点についてどう取り組んだか
※本記事は、発表内容を書き起こしたものです。
発表スライド
ライフスタイルメディアとは
ライフスタイルメディアは、さまざまなライフステージに寄り添う形でサービスを展開しており、HR以外にもマイナビトラベル、マイナビ賃貸、マイナビウエディング、マイナビニュース、マイナビウーマン、そして私が担当しているマイナビ学生の窓口というメディアがあります。
マイナビ学生の窓口は、主に大学生に対しキャリアを考えるきっかけを届けるメディアとして展開しています。例えば生き方を考える記事があったり、お笑い芸人を目指す学生さんに対してイベントでネタを披露する場を与えたり、学園祭マスコット総選挙を行ったり、就活中の大学生を応援する「就活スタイル」や、就活が終わった大学生の社会人準備を応援する「フレッシャーズ」というメディアをやっています。
この他にも、大学生を先生として小学生に届ける「マイナビ家庭教師」、中学受験のhow toのための「中学受験ナビ」、一人暮らしの毎日を楽しく過ごすための「とりぐら」というメディアもあります。

利用する技術
開発言語は、Ruby、Rails、GitHubなど、その他比較的一般的なものを使用しています。
「マイナビ家庭教師」はRuby2.6.5、Rails6.0.0、MySQL5.7などといった新しい技術を使っているのですが、ちょうど明日(2019年11月21日)がリリース予定となっており、バタバタしている状況です。
その他、中学受験ナビはWordPress、とりぐらは外部のCMSを使用しています。
半内製化のよいところ、改善すべきところ
私が入社した2018年9月を振り返ってみると、その時は完全外部開発から半内製化への過渡期になっており、マネージャー1人、ディレクター1人、サーバーサイドエンジニアが私を含めて2人といった状況でした。社内にステージングを構築中で、入社したちょうどその時に本番環境にデプロイできるといった感じでした。
その後半内製化が整い、開発会社である株式会社Ruby開発さんとチームで取り組んでいます。Ruby開発さんは優秀な方が多く、「Ruby会議」などに登壇されている方もいらっしゃいます。
具体的な取り組みや改善についてはスライドにまとめてありますので、そちらをご覧ください。
主な取り組み
具体的な取り組みとしては、
- 手作業の自動化
- 外部コンテンツの内製化
- インターネット運用広告の最適化
- ソーシャルログイン追加
といったものが挙げられます。
今後の取り組み
今後は、パブリッククラウドへの移行やツールの内製化、UIのリニューアルの検討をしています。
半内製化体制へ切り替え後の変化
以下はTechNIght#1の発表にもありますので、詳しくはこちらをご覧ください。
半内製化の良いところ
半内製化のメリットとしては、以下が挙げられます。
- アジリティの向上
- 設計・コードの良し悪しの判断
- 知見の共有
半内製化の改善すべきところ
プロジェクトメンバーが3人で、私がサーバーサイドエンジニアとマネージャーを兼務していたところで、タスクが増えボトルネックとなってしまいました。
要因としては、リソース不足の状態だったことが挙げられます。
改善すべき点についてどう取り組んだか
リソース不足の改善に向けて、まず外部開発会社のリソースを増やそうかと思ったんですが、増やしたところで私が回っていなければディレクションやチケットの作成等ができないということで、厳しいために断念しました。
社内のリソースを増やす方法として新卒採用も考えたのですが、そもそもマイナビ自体にそれほど新卒採用のエンジニアがいないうえ、個人差もあるため厳しかったです。
中途採用も考えましたが売り手市場で、転職したいエンジニアの皆さんにとっては追い風ではあるものの、採用をする側としては難しい状況となっています。
マイナビのいいところ
マイナビにはたくさんいいところがあると思っています。
上長に話しかけやすく、意見も伝えやすい環境です。また、裁量も大きいです。
中途採用応募者の注目ポイント
中途採用をうまく進めるために、
- マインドセット
- 自己認識力
- 学ぶことになれているか
- 包み隠さずすべてを伝えられるか
といったポイントを大切にしていました。
また、応募者に選ばれるために、応募者の価値観をヒアリングしたうえでサービスについて共感を得ることに重きを置きました。
その結果、無事に採用ができました!
今回この場に入社されたご本人に来ていただきましたので、ご紹介させていただきます。
中途入社された森田 真衣さん

森田:
前職は総合商社に勤めておりまして、主にコンサル業に携わっておりました。
「エンジニアになりたい」という強い思いから、この度転職いたしました。
実はいろいろな企業から内定を頂いたなかで、なぜ最終的にマイナビにしたかというと、理由は「人」に尽きると思います。
この「人」については、最も重要視していた点です。
入社する前にチームの方々や部署のトップの方々と面談をさせていただく機会があり、皆さんとても優しくて穏やかで、しかものびのびと働いているなという印象を抱きました。
また、直属の上司がとても勉強熱心で、なおかつ教育熱心だということを事前情報として伺っており、それもプラスに作用したと思っています。
この場で言うと嘘っぽくなってしまいますが、実際に入社してみると部署の皆さん本当に穏やかなんですよ。
毎日感動しながら働いています。未経験で入社しているため、まだまだ勉強不足ではありますが、今後全力で頑張っていこうと思います。
柴垣:
こんな優秀な方に入社いただいて本当にうれしい限りですが、私もプレッシャーを感じながら一緒に頑張っていきたいと思っています。
まとめ
- ライフスタイルメディア、学生の窓口について紹介させていただきました
- 1年間の半内製化での取り組み、良かった点、改善すべき点を振り返りました
- 改善すべき点についての取り組みを紹介させていただきました
質疑応答タイム

“社内の非エンジニアの人々に「もっとエンジニア必要だよね」と理解してもらう”ことも今後重要になってくるかと思いました。そうした啓蒙活動的な意味でされていること、あるいは周囲で動いていることなどはありますか?
私も上司に恵まれていまして、採用したい場合には基本的に了承をいただけます。
啓蒙活動というか、エンジニアがどのくらいのバリューを出せるかというところがマイナビに伝わっていない部分が多いので、私たちエンジニアがいることで「これだけいいことがあるんですよ」ということを会社全体に伝えていけたらと思っています。
そのためにもチーム作りが大事で、私たちチームがロールモデルとなって他へ栄養補填できるようになると、一層私たちから技術の発信ができるんじゃないかなと思っています。
現場エンジニア主導のリファラル採用などはありますか?
はい、あります。
実際にインフラエンジニアの方で、2020年の1月に私の知り合いが入社することになっています。
リファラル採用が一番手堅くてコストもかかりませんし、知っている人ということで信頼もできるのでベストかなと思っています。
なぜ森田さんはエンジニアになろうと思ったのですか?
森田:
大学では文系学部だったんですが、新語学実験をどうしてもやりたくて、その際にMATLABという言語を使って実験セットを書いたことから始まっています。それがとても面白くて、その後もいろいろな言語に趣味程度ですが手を出してやっぱり面白くて。
商社に入った後もエンジニアになりたいなという夢が捨てきれず、志した次第です。
社内開発チームはサーバーサイドエンジニアが2人ということですが、フロントエンドWEBエンジニアは不在ですか?
もともと私が入ったときは、私を含めてエンジニアが4人いて、マネージャー、ディレクター、サーバーサイドエンジニア2人でした。
マネージャーとサーバーサイドエンジニアが辞めたときに、身近にいたフロントエンドエンジニアの方に入社いただいたので、フロントエンドのcoderの方が一人いらっしゃいます。
アカマイさんはCDNとしての利用ですか? 差し支えなければ、他社サービスと比較してベンダーを選択した決め手が知りたいです。
そうですね、CDNとして使っています。
アカマイさんは、私がちょうど入社する前くらいに決まったんですが、コストが高いと思われがちなんですけど、比較的金額の交渉がしやすい点が決め手です。
UI/UXデザイナーの採用は「学生の窓口」のサービス専任での担当をお考えですか?
もともとディレクションをされていた方で、UI/UXの勉強がしたいということで兼務されていましたが、今はちょうどUIのリニューアルのところでバリューを出してくれています。
たまに別のメディア、例えばトラベルなどでサービス設計をするときに入ったりなど、メディアを横断して動ける形になっています。
女性のエンジニアも意外にいる?
そうですね、全体ではまあまあいますね。
正確な数字はわからないですが、半分弱はいると思います。私のチームでは1:1です。
マサカリが飛んでこないほっこりエピソードがあれば教えてください。
森田:
商社と比べてしまいますが、怒号が聞こえないです。同じ質問をしても罵倒されることはないです。
何より、皆さん笑顔で仕事をされています。
柴垣:
具体的なエピソードといわれるとちょっと思い浮かばないですが。
基本的に皆さん順序立てて説明してくれるので、相手のことを考えずにズバッと言うことはないです。
未経験エンジニアに最低限求める技術的な能力は何でしょうか?
何事にも取り組んでいけるマインドや、自分で学習できる意欲が大事なのかなと思っています。
※本記事は2020年05月時点の情報です。