Claude Design を1ヶ月使ってみて ― 強み・弱みと、他ツールとの使い分け
この記事の目次
Claude Designのプレビューで出てから約1ヶ月、ちゃんと使い込みました。
今回は、実際に使って見えてきた Claude Design の強み・弱みをまとめます。
※プライベートで試してます(会社の利用は現時点ではNGです)
結論からいうと、「一番強いAIプロトツールが決まった」わけではなく、用途によって使い分けるほうが良いな、というのが実感です。
今回は、Claude Designをプロトタイピング/仕様決め/アイデア出し/ブレストといった0→1寄りの場面で1ヶ月ほど使ってみた所感を、Lovable / v0 / Figma Make / Base44 あたりと比較しながら整理してみます。
前提・スコープ
今日話すのはここです。
- スコープ:プロトタイピング / 仕様決め / アイデア出し / ブレスト
- スコープ外:スライド作成、動画作成、汎用性の話
「プロトタイピング」に絞った話で、
「Claude Designでスライド作るのどうなの?」
「Claude Designで動画が作れるらしいけど」
みたいな話は割愛します。
プロトタイピングツールはどのように移り変わっていったか?
今回の使い分けとなる根底の話で、直近でAIのプロトタイピングツールは、進化し続けています。
ざっくり、AIでアプリ作る系ツールについても、振り返ってみましょう。
- 2023年末:v0登場(Vercel)。「AIでアプリ作れるらしい」と話題に。最初の数週間で10万人待機リストに
- 2024年末:Lovable(元 GPT Engineer App)が "Lovable" にリブランド。フロントから裏側まで一気通貫で作れる方向で伸びてきた
- 2025年:Base44台頭。認証・DB・ホスティングまでビルトインで、完成度の高さで評価されている 少しお値段高め...💸
- 2026年3月:Figma Make kits(デザインシステム連携)が有料プラン向けに展開
- 2026年4月17日:Claude Designが研究プレビューで登場
並べてみて思うのは、「これが一番」ではなく、用途特化で枝分かれしているということなんですよね。
なので今日の話も、「Claude Designが他より優れているか」ではなく、「どこで使い分けるか」の話になります。
Claude Design は、0→1や企画にめちゃくちゃ強い
長くなるので先に結論ですが、
Claude Design は「0→1の探索と壁打ち」に強い。「即・運用できるアプリ」を出したいときには、向かないという印象でした。
Claude側が想定しているのは、Claude Design で検討して、Claude Codeで作るといった感じなんだと思います。
もう少し深掘っていきます。
Claude Designとは
まずは、そもそもClaude Designとは?というところからです。
- Anthropic Labsが出した、会話しながらプロト・モック・スライド・1枚資料を作る機能
- チャット + キャンバスの二画面構成で、いわば「言葉でデザインする」感じ
- 出せるもの:動くプロトタイプ / モック / スライド / 1枚資料
- 出ないもの:そのまま運用できる完動アプリ(実装に進むときはClaude Codeに引き継ぎ)
↓ Claude Designのチャット+キャンバス画面イメージ

ポイントは、出力がただの画像ではなく、編集可能な実体(artifact)として出てくるところ。HTMLやPPTX、PDF、Canvaにエクスポートしたり、Claude Codeに渡して実装に進めたりできます。
ここからは、1ヶ月使って感じた強み3つと弱みを整理します。
強み① デザインシステムを組み込める
これが一番大きいです。
Claude Design は、オンボーディングや会話の中でチームのコードベースやデザインファイルを読んで、ブランド固有のデザインシステムを内製してくれる、というアプローチを取っています。
具体的には、
- Figmaのスタイル / 既存コンポーネントのコードを投入できる
- それを以降のプロジェクトにずっと適用してくれる
- 「うちのブランドはこういう思想」を、文章+実物で教え込める
何が嬉しいかというと、ブランディングと思想を正確に反映できること。
「AIが作るそれっぽい綺麗UI」ではなく、自社のテイストを保ったままプロトが出てくるので、社内で見せるときの説得力が違うんですよね。
こんな感じでデザインシステムを入れることができる (OpenPropsというデザインシステムを入れてみている)

こんな感じで、TODOアプリを依頼すると、デザインシステムに則って作ってくれる
(他のツールだとこれが意外と難しい)
↓デザインシステム内のラベル

↓のような感じでTODOリストのラベル部分に反映されていることがわかる

ちなみに、UIキット対応は各ツールで進んでいる
Figma Make も2026年3月から Make kits という形で、デザインシステム(npmパッケージ + Figma styles + ガイドライン)を組織単位で取り込めるようになっています。
Claude Designと似たようなことができますが、Figma Make だと npmパッケージまで作らないといけないってことが若干ハードル高いですね...
強み② 並行ブレスト体験(コンテキスト並行 × キャンバスで見渡す)
これは Figma Make / Lovable と比較するとわかりやすいです。
「一本のコンテキストを最初から最後まで」の限界
Lovable や Figma Make を1本のプロジェクトでガッツリ使ってると、こうなりがちです。
- 最初に作ったコンテキストに、修正・修正・修正を重ねる
- 後半になるほどコンテキストが肥大化して、修正が重くなる
- 「あの案、最初の方が良かったかも」と思っても戻りにくい
これは1本筋のフロー設計の宿命で、修正が進むほどコストが上がるんですよね。
Claude Designは「コンテキストを並行に切れる」
Claude Designは、
- コンテキスト(対話)を1本ではなく何本も並行で持てる
- それぞれのアウトプットをキャンバス上に横並びで比較できる
- 画面遷移ごと、フロー単位で提案を出せる(個別の1画面だけじゃなく)
これが「ブレスト体験」としてすごくテンポがいい。
「A案 / B案 / C案で出して、Aのこの部分とCのこの部分を組み合わせたい」みたいな、実際の議論の流れに近いことがツール側でできる。

データが蓄積していくのも地味に嬉しい
並行で切ったブレストの結果が全部資産として残るので、
- 「前にやったブレストのあの案、ちょっと似た要件のときに流用したい」
- 「過去のC案を出発点に、新案件を組み立てたい」
みたいな再利用ができます。Lovable や Figma Make の1本筋構造だと、過去案を呼び出しにくいので、ここは違いが出るところですね。

強み③ 双方向コメント / Editモード
地味ですが、この機能が修正のスピードに大きく貢献します。
- 軽微な文言修正(コピー / ラベル / 説明文など)はその場で直接編集できる
- 「ここのボタン文言だけ変えたい」を、わざわざプロンプトに投げ直さなくていい
「プロンプトに投げる → AIが再生成 → 確認」というループって、軽微な修正だとオーバースペックなんですよね。
直接自分の手で修正した方が早い場面はそれなりにあって、そこをちゃんと両立させているのが好印象でした。
「全部AIに任せる」じゃなくて、人がやった方が速い部分は人がやれる設計、というのが思想として一貫してる感じがします。


弱み
ここはハッキリしてます。
即・運用できるアプリが欲しいときは苦手です。
具体的には、
- 認証(ユーザー管理 / ログイン)
- 裏ロジック(API / DB / バッチ)
- 本番デプロイ環境
このあたりは Claude Design 単体では完結しません。設計が終わったらClaude Codeに引き継いで実装、という流れになります。
なので、
- PMが企画を持ってきて、エンジニアが実装する:Claude Design → Claude Code この流れが強い
- 非エンジニアが1人で完結したい:Base44 / Lovable / v0 / Figma Make の方が向いている
という棲み分けになります。
使い分けスペクトル
ここまでの話を1枚にまとめると、こんな感じになります。

左は「捨てる案を作る」フェーズ向け、中央は「1案を作り込む」フェーズ向け、右は「運用まで持っていく」フェーズ向け、みたいなかんじで自分は使い分けています。
じゃあ実務でどう使い分けるか
1ヶ月使った肌感だと、こんな順番が一番テンポが良かったです。
- Claude Designで複数案を並行で出す(企画フェーズ)
- キャンバスで横並びにして、チーム内で議論
- 方向性が決まったら、Claude Designで深掘りした1案を整える
- Claude Codeに引き継いで実装(ここで初めて運用を見据えた話になる)
ポイントは、「捨てる案」を作りやすいことです。
「最初から1本筋で作り込む」だと、出した案がそのまま実装の出発点になってしまい、捨てるコストが高いんですよね。Claude Designだと「3案出して、2案捨てる」がだいぶ気軽にできます。
これは0→1フェーズだとかなり嬉しいポイントです。
まとめ
伝えたかったこととしては、2点です。
① AIプロトツールは「一番」ではなく「用途で使い分け」
ツールの選び方の軸が、
「何でも一番速いやつ」探し
↓
「やりたいフェーズに対して、設計思想が合うやつ」探し
に切り替わってきていると感じます。
それぞれ得意な場所が違うので、自分の今のフェーズに合うものを選ぶのが結果的には、効率よく良いものが作れるんじゃないかと思っています。
② Claude Design は「0→1の探索と壁打ち」の入口として強い
- デザインシステムを正確に反映できる
- 複数案を並行で出して比較できる
- 軽微な修正は直接編集できる
この3つが揃っているプロトツールは現状あまりないので、企画フェーズの入口としての価値はかなり高いと思っています。
逆に、運用フェーズに進むときは別ツール(Claude Codeなど)に渡す、と割り切るのがコツです。1ツールで全部やろうとすると、結局上手くいきません...
AIプロトツールがここまで増えてくると、もう「全部試して一番速いやつを使う」が成立しなくなってきていますね
この手のツールは、意外と差分あったりするので、何個か触ってみて、良い使い方・良いツールを探していくのがおすすめです!
最後までお読みいただきありがとうございました!
※本記事は2026年08月時点の情報です。